で、結局CBR250Rってどうなのさ(CBR250R MC41オーナーレビュー)
皆さま、突然ですがオートバイはお先でしょうか。私はそれなりに好きです。
公道を車と同じ速度で走り感じる風や、相棒とも言うべき愛車を意のままに操る楽しさは他では味わえないオートバイならではの魅力ではないでしょうか。
さて、そんなオートバイに乗る皆さまが必ずと言っていいほど通る悩みこそ「何に乗るか」ではないでしょうか。
前置きが長くなりましたが、今回は私が愛とも嫌悪とも判断しがたい感情を抱く愛車、CBR250Rについてご紹介をしたいと思います。
せっかくですので、よく注目される「コスパ」と「初心者向け」という点には極力触れずにご紹介したいと思います。結論だけ言ってしまえばコスパ良いですし初心者向きです。
(過去にもCBR250Rはリリースされていますが、混同を避けるため当記事ではMC41モデルをCBR250Rと呼称します。)
ここが凄いよCBR250R
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ヒラヒラ曲がるハンドリングが良い
250ccのメリットとしてよく挙げられるのが「軽さ」かと思います。
CBR250Rはまさにその「軽さ」の恩恵を強く感じられます。
今でこそ軽いとは言い難いスペックですが、164kgの車体と17インチのオンロードタイヤは実に相性が良く、ライダーの思った通りの挙動をしてくれます。
ライダーが思った通りに曲がること、これこそが初心者向けと言われる所以ではないでしょうか。
また、私のおすすめとしては是非タイヤとステップを純正品から交換してほしいです。
純正タイヤはお世辞にも食いつきの良いタイヤとは言えないですし、標準装備のステップもゴムがグニグニしていて踏込みづらく感じますので、この2つを交換するだけでもCBR250Rのハンドリングの良さを更に引き立てることができると思います。
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いい意味で何でも屋さん
発売当初、「新しく出たCBR250RはCBRとは言えない」といった声が多かった記憶があります。ここでエンジンの違いやSSとは何かを語っても仕方ありませんが、確かにお世辞にもレーサーレプリカとして誕生した過去の250ccクラスのCBRシリーズとはコンセプトが異なっていると思います。言ってしまえば「なんちゃってSS」といったところでしょうか。
しかしながら、この「なんちゃってSS」というのがなんとも良い具合に作用していると思います。というのも、パワー据え置きのエンジンはぶっ飛ぶような加速力こそないものの、スロットルを開けた分だけ素直に加速してくれますし、柔らかすぎるようなサスペンションもフィールドを選ばずに路面の凹凸を吸収してくれます。
CBR250Rは肩に力を入れずにスポーツ走行を楽しむことができるので、ホンダが提案した新しい時代のスポーツバイクの入り口のあるべき姿こそCBR250Rなのではないでしょうか。(強い思想)見た目だけと揶揄されがちなカウルにおいても、そこそこの風防性能があり、疲労軽減にひと役かいます。
そうした「速すぎないCBR」であるCBR250Rに装備されているセパレートハンドルは正直かなり高めに設定されていますが、これもまた、路面を睨んで走るのではなくツーリングのふとした景色を最大限楽しむ視界を確保してくれているのではないでしょうか。
私も天候関わらず、高速道路から荒れた山道までCBR250Rで走りましたが、こうした性能の全てが混ざり合って「何にも出来なさそうで意外と何でも出来ちゃうバイク」であると感じています。
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カスタムパーツがそこら中で買える
CBR250Rのデビューは2011年。某頭文字漫画でハチロクを紹介する時に「10年前のオンボロ」と紹介されてましたが、CBR250Rも現時点で10年以上前のバイクとなりました。
車種によっては整備用のスペアパーツですらヤフオクで探さなければ維持できない車種もありますが、ことCBR250Rは未だにパーツが楽勝で手に入る部類です。
なんなら、カウルだってAmazonで買えます。凄い。
(そう考えると未だに同じようにパーツが手に入るホーネット、NSRあたりはもうわけわからんですね。)
CBR250Rはオーナーの好みでカスタマイズすることが割と受け入れられるバイクだと思います。ですのでマフラーやレバーなど、少し気になる部分や古くなった消耗品なんかも楽勝で手に入っちゃうわけです。
度が過ぎたカスタムは推奨しませんが、こうして「自分だけのマシン」を作り上げていけるのもCBR250Rの良さであり、楽しみ方なのではないでしょうか。
ここがダメだよCBR250R
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品質が悪い
スーパーカブに代表されるように、過去現在含めホンダのバイクといえばその品質の高さが都度話題に上がるのではないでしょうか。
過去の250ccクラスのCBRとは違い、CBR250Rは世界戦略モデルとしてタイ王国で製造されました。
最近は他国製造のバイクの品質も良くなりましたが、CBR250Rのデビュー当初は現在とは少し状況が違いました。
私のCBR250Rですが、まずカウルについてるネジの種類が間違っていました。
具体的に言うと、リアキャリアとカウルの一部が何故かサイズこそ同じなものの六角ボルトと六角穴付ボルトがごちゃごちゃにしめられていました。
私も「よくわかんないけどこんなもんかな?」と抜けたことを考えていましたのでバイク屋さんに指摘されるまで全く気が付きませんでした。
また、カウルのネジ穴が若干ズレでいるほかエンジンからのオイル漏れが発生するなど、要所要所でメンテナンスや点検の必要性を感じました。
250ccは車検が不要ではありますが、ホンダの品質を過信することなく、ワンシーズンに一度はプロの目で見てもらいましょう。
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整備性が悪い
ネイキッドバイクに比べてフルカウルバイクはボディを覆うカウルをカウルを取り外す必要があるため、整備性がイマイチな傾向があります。例に漏れず、CBR250Rも整備性が悪い部類に入ります。
例えばオイル交換をするにしても、右側のウィンカー、サイドカウル、アンダーカウルを取り外す必要があります。
この辺りはまだ一般的なフルカウルバイクと同様ですが、特筆すべきはプラグ交換です。
単気筒なのでプラグこそ一本で済みますが、肝心の取り付け位置がラジエターの裏側に位置しているため、ラジエターをズラすかもしくは逆側となるタンクを浮かして作業する必要があります。絶妙に不親切です。
(エンジン自体は現行のCB250Rやレブル250と同じだったかと思いますがこの辺どうなんですかね。)
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デザインが...(主に前期)
私が2013年当時、「250ccは大型バイクを買わせるためにあえてカッコ悪いデザインにされている」などと言われた記憶があります。
CBR250Rも後期モデルこそCBR1000RRの意匠を汲んだデザインに変更されていますが、私の乗る前期モデルはVFR1200Fの流れを汲んだデザインが採用されていました。(どうして...。)
アジア市場を意識してエレガントさを強調するためVFR1200Fのデザインを採用したようですが、ダウンサイジングした際にそのあたりがゴッソリ削がれた結果、なんとなくのっぺりしたデザインになってしまったように感じます。
とくにサイドカウルについてはいっそのことステッカーか何かを貼らないといけないんじゃないかと錯覚するほどに広いスペースがとられているため、「自分が有名YoutuberならチャンネルステッカーとQRコードとか貼るのにな」などと戯けたことを考えてしまいます。
余談ですが、私がCBR250Rを買った翌年に出たYZF-R25をはじめて見たときはあまりのカッコよさにショックを受けましたし、後年のNinja250を見たときは膝から崩れ落ち、CBR250RRを見たときの感情は筆舌に尽くしがたい感情を抱きました。
長々と書きましたが、おそらくこの記事を読む方はすでにCBR250Rに乗っているか、もしくは購入を検討されている方が多いのではないかと思います。
CBR250Rは様々な魅力を秘めたオートバイですが、予算に余裕があるのであれば個人的にはCBR250RRをお勧めします。速いしカッコいいので私も欲しいですが、何となく悔しいので絶対に買いません。
私個人としてはなんだかもう愛着やらなんやらがこびりついて乗り換えられないところまできてしまっているので乗り続けます。
しかしながらオートバイの魅力は「何に乗るか」も重要ですが、「自分が何が好き」で「何をしたいか」ということが一番大切なのではないでしょうか。
ですので、バイク屋さんに並んでいるいろいろなオートバイを見て「仲良くなれそうだな」と思うバイクに出会えたのであれば細かいことを考えずにバチっと決めてしまえばいいのではないでしょうか。
その時にもしCBR250Rがいたときには少し気にしてもらえればと思います。
何せCBR250R(MC41前期)は不人気ゆえに割とどこでも売ってるので。
それではGoodなバイクライフを。